カテゴリ:シフト制でのトラブル



2021/08/20
週3日ないし4日のシフト制で働くアルバイトが有給休暇の申請をしたところ、使用者の代理人弁護士からシフト制のアルバイトには有給休暇は認められない、との通知があったとの相談があった。 会社側弁護士の主張は、労働者保護法である労基法の趣旨を全く無視したご都合主義の解釈であるといわざるを得ない。
2021/05/25
シフト制で働く労働者から相談があった。 コロナ禍で会社の仕事が減少し、それに伴って一方的にシフト(毎月の勤務日数)も減らされていたところ、ついに退職を勧奨され辞めることになった。...
2019/11/29
そもそも、有給休暇は「勤務を要する日」に有給で休めることを保障する休暇制度である。 有給休暇の趣旨は、労働者の心身のリフレッシュを図ることにある。 シフト制の場合、シフト決定後に「勤務を要する日」と指定された日に有給休暇の請求をすることは当然許される。 この会社の場合は、シフト調整時に所定労働日の一部を有給休暇として申請することも認めていなかったようである。 有給休暇をとることを前提に必要な人員を確保することは使用者の責任です。 労基法の有給休暇に関する定めは強行法規であるので、有給請求権を事前に放棄する契約は無効です。 また、労働者の請求(時季指定)による有給休暇の取得が進まないことから、労働基準法が改正されて、2019年4月からは、年10日以上有休が付与される労働者に対しては企業は5日間の有休を指定して休ませることが義務づけられた(39条7項)。 有給休暇の取得は労働者の権利であるだけでなく、使用者の義務でもあるのです。
2018/07/01
出社に及ばないとしてシフトを組まないのは会社の責任であり、シフトがないことを理由として賃金の支払いを免れることは許されない。 会社側の都合で労務の受領が拒まれているのだから、労働者は反対給付としての賃金を受ける権利は失われない(民法536条2項)。 正社員である限りシフト制であっても、月何日出勤するなど所定労働日数、所定労働時間の定めがあるはずである。 シフトが組まれていない場合でも、所定労働日数、所定労働時間に基づいて賃金請求権が発生することになる。 なお、本件では休業手当ての支払い義務も発生する。 休業手当ての支払いは、平均賃金の6割を罰則の強制をもって使用者に支払わせる労基法上の義務である。