相談者から解決金の相場について聞かれることが多い。
幅はあるが、失った賃金(ないし失う賃金)を損害として計算のうえ賃金○か月分程度と答えることにしている。
解雇案件は、解雇の違法性の強弱や相談者の年齢・勤続年数など個別の要素を考慮する。
答えが難しいのはセクハラ案件だ。
裁判におけるセクハラ行為に対する慰謝料の相場は、その行為の継続性や悪質性、性行為の有無、精神疾患の発症や、休職・退職したか等さまざまな事情が考慮される。
裁判外に和解においても、裁判における考慮要素が一般的な基準となるが、被害者の被害感情及び加害者の支払い能力も額の決定に大きく作用する。
加害者が経営者であり支払い能力がある場合など被害者の求める請求額は高額となる傾向がある。
被害女性にしてみれば、加害者が困るような額でないと溜飲が下がらないということのようだ。
そのような場合、被害者の納得をどのように得るかが和解の成否のカギとなる。(直井)
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