カテゴリ:整理解雇



2022/03/08
この3月末日で雇い止めをするとの口頭での通告を突然受けたとの相談があった。 相談者は、紹介予定派遣を経て1年半ほど前に直雇いとなった、販売事務職の契約社員である。 本件は事業縮小を理由とする整理解雇事案だ。 たとえ業務上の必要性があっても、使用者は自由に有期契約社員を雇い止めできるわけではない。 本件事例において、契約社員全員の雇い止めなのか、一部のみの雇い止めなのかは、相談者に対する雇い止めの適法性を判断するに際して重要な判断要素となる。
2020/08/22
コロナ禍における労働相談は、当初の休業手当問題から解雇問題へとその内容が変化している。 企業が先の見通しのつかないコロナ不況に我慢しきれず、従業員の雇用に手をつけはじめたからと思われる。 従業員の非違行為や能力不足を理由とするのではなく、経営環境の悪化など経営上の理由による解雇は整理解雇といわれる。 このコロナ特例の雇用調整助成金を積極的に活用すれば会社の経費負担がほとんどゼロの状態で雇用を維持できるにもかかわらず、手続きが面倒だとかの理由で、それをしないでの解雇は「解雇回避努力義務」に違反するといわざるを得ない。
2020/07/04
雇用調整助成金の利用を検討もしないでなされた整理解雇は労働契約法16条(「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効である。」)の規定により無効と解される。 コロナ禍のなか安易に整理解雇を実施することはコロナ便乗解雇であり許されない。